銀歯を白くしたい費用は、保険のCAD/CAM冠なら3割負担で1本およそ6,000〜9,000円、自費のセラミックは1本5万〜15万円が目安です。ホワイトニングでは銀歯は白くならず、白い被せ物への置き換えになります。保険は治療上必要な場合が対象で、2026年6月の改定で対象部位が広がりました。
この記事でわかること
- 銀歯はホワイトニングでは白くならず、白い被せ物への置き換えで対応する
- 保険のCAD/CAM冠は3割負担で1本およそ6,000〜9,000円、自費セラミックは1本5万〜15万円が目安
- 保険で白くできるのは虫歯の再治療など治療上必要な場合で、見た目だけの入れ替えは原則自費
- ブリッジは保険=前寄りのみ白/自費=全体を白くで費用が大きく変わる
- 治療目的のセラミックは医療費控除の対象になり得る(審美目的のみは対象外)
公的情報源: 厚生労働省「診療報酬改定(CAD/CAM冠の保険適用)」(参照)/国税庁「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費」(参照)/日本歯科医師会(参照)
銀歯を白くしたい費用の前提|ホワイトニングでは白くならない
先に結論です。銀歯を白くしたいときの費用は、「白い被せ物に置き換える方法」で決まり、ホワイトニングでは白くできません。
ホワイトニングは、天然の歯の内側の色を薬剤で明るくする方法です。銀歯や詰め物などの人工物には作用しないため、いくら通っても銀歯は白くなりません。
そのため「銀歯を白くしたい」という希望は、実際には銀歯を外して白い素材に作り替える治療になります。費用は、その素材を保険で作るか自費で作るかで大きく変わります。
受付で費用の相談を受けていたころも、「ホワイトニングで銀歯も一緒に白くしたい」という問い合わせは多くありました。仕組みを説明すると、多くの方が置き換えの費用へ関心を移していきます。
銀歯を白くする方法は保険と自費に分かれる

銀歯を白くする方法は、大きく「保険で白くする」「自費で白くする」「ブリッジ(抜けた歯の部分)を白くする」の3つに整理できます。
- 保険:CAD/CAM冠(白い被せ物)、CAD/CAMインレー(白い詰め物)、コンポジットレジン
- 自費:オールセラミック、ジルコニア、メタルボンド
- ブリッジ:保険のブリッジ、自費のセラミックブリッジ
まずは自分のケースが「保険で白くできる範囲か」を知ることが、費用を見積もる出発点になります。ホワイトニングとの違いをもう一度確認したい場合は、ホワイトニングの種類と効果比較もあわせてご覧ください。
銀歯は保険で白くできる?CAD/CAM冠の適用条件
先に結論です。銀歯を保険で白くできるのは、虫歯の再治療など「治療上の必要」がある場合で、見た目だけを理由にした入れ替えは原則として保険適用になりません。
保険で白い被せ物にできる中心が「CAD/CAM冠」です。CAD/CAM冠とは、プラスチックとセラミックを混ぜたハイブリッドレジンのブロックを機械で削り出して作る、白い被せ物のことです。
保険で白くできるかの判定フロー

保険適用の可否は、目的・部位・白さの優先度の順に見ると整理しやすくなります。
CAD/CAM冠の保険適用の部位は、段階的に広がってきました。前歯(1〜3番)と小臼歯(4〜5番)は従来から対象で、大臼歯(奥歯)は2024年6月の診療報酬改定で条件付きで対象に加わりました(厚生労働省 診療報酬改定・2026年7月時点)。
さらに2026年6月の改定(令和8年度)では、大臼歯の「咬合支持」の要件が撤廃され、条件を満たしにくかった奥歯でも保険のCAD/CAM冠を選びやすくなりました(厚生労働省 令和8年度診療報酬改定・2026年6月施行)。
ただし、最終的にどの部位でCAD/CAM冠を保険で使えるかは、噛み合わせや歯の残り方を診た歯科医院の判断によります。金属アレルギーの診断がある場合など、扱いが変わるケースもあります。
保険と自費の線引きや自己負担の考え方は、ホワイトニングの保険適用と自費の費用でも基本を整理しています。
保険CAD/CAM冠と自費セラミックの費用比較
先に結論です。費用だけなら保険のCAD/CAM冠が圧倒的に安く、見た目の自然さや長持ちを重視するなら自費のセラミック・ジルコニアが候補になります。
保険のCAD/CAM冠は、3割負担で1本およそ6,000〜9,000円が目安です(各歯科医院の公表・2026年7月時点。検査や型取りを含めた合計)。一方、自費のオールセラミックは1本5万〜15万円、ジルコニアは1本8万〜18万円ほどが相場です。
被せ物を1本あたりの費用で比較する

以下は、銀歯を白くする主な被せ物の費用・特徴を整理した表です。金額は2026年7月時点の一般的な目安で、地域や歯科医院、症例によって変わります。
| 選択肢 | 区分 | 費用の目安(1本) | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| CAD/CAM冠 | 保険(3割負担) | 約6,000〜9,000円 | 白いが透明感は控えめ。耐用の目安5〜8年で割れ・変色あり |
| オールセラミック | 自費 | 約5万〜15万円 | 透明感があり自然。変色しにくい |
| ジルコニア | 自費 | 約8万〜18万円 | 強度が高く割れにくい。奥歯や強い力がかかる歯向き |
| メタルボンド | 自費 | 約8万〜15万円 | 内側が金属で丈夫。歯ぐき際に金属色が出ることがある |
表のとおり、費用を最優先するなら保険のCAD/CAM冠が現実的です。ただしCAD/CAM冠は素材の性質上、自費のセラミックより変色や欠けが起きやすい傾向があります。
見た目の自然さや長持ちを重視する場合は、自費のセラミックが向きます。素材ごとの価格差や選び方はセラミックの価格相場で詳しく整理しています。奥歯の被せ物やインプラントまで検討する場合はインプラントの費用相場もあわせてご確認ください。
銀歯のブリッジを白くしたい場合の費用
先に結論です。銀歯のブリッジを白くしたい費用は、保険なら前寄りのみ白く・自費なら全体を白くでき、金額が大きく変わります。
ブリッジは、抜けた歯の両隣を削って土台にし、橋渡しのように連結した被せ物を入れる方法です。銀歯のブリッジが目立つ場合、「白くしたい」というご相談は少なくありません。
ブリッジを白くする2つの選択肢

保険のブリッジは、前歯や小臼歯など見える部分は白いレジンで覆えますが、奥歯は銀色が残りやすいのが実際です。費用は3割負担で1装置あたり数千円〜2万円台が目安になります(2026年7月時点)。
一方、自費のセラミックブリッジは全体を白く作れます。1歯欠損の3ユニットでおよそ15万〜45万円が目安で、本数や素材で変わります(各歯科医院の公表・2026年7月時点)。
| 選択肢 | 白くできる範囲 | 費用の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 保険のブリッジ | 前寄りは白/奥歯は銀が残りやすい | 3割負担で数千〜2万円台/装置 | 見える所を優先。奥歯の色は妥協が要る |
| 自費セラミックブリッジ | 全体を白くできる | 3ユニットで約15万〜45万円 | 自由診療。支台歯を削る量も確認 |
どこまで白くしたいか(見える範囲だけでよいか、全体を白くしたいか)で、選ぶ方向が決まります。抜けた歯を補う方法全体の費用感はホワイトニング・歯科治療の費用相場も参考になります。
銀歯を白くする費用を抑えるコツと医療費控除
先に結論です。費用を抑える基本は「保険で白くできる範囲かをまず確認する」ことと、自費なら医療費控除を活用することです。
まず、虫歯の再治療などで治療上の必要があるケースなら、保険のCAD/CAM冠で費用を大きく抑えられる可能性があります。見た目だけを急いで自費にする前に、保険で対応できる範囲を歯科医院で確認するのが現実的です。
医療費控除の対象になるかの考え方
自費のセラミック治療でも、噛む機能の回復など治療目的であれば医療費控除の対象になり得ます。一方で、見た目を良くするためだけの治療は対象外です(国税庁 No.1128 歯の治療費・2026年7月時点)。
- 医療費控除は、1年間の医療費が10万円(または総所得金額等の5%)を超えた部分が対象
- 通院の交通費やデンタルローンの治療費部分も対象になり得る
- 一般的に用いられる範囲を著しく超える高価な材料は対象外になることがある
医療費控除の具体的な条件や、矯正治療での適用の考え方は歯列矯正の費用と保険適用・医療費控除で詳しくまとめています。銀歯の置き換えでも考え方は共通です。
銀歯を白くする方法の選び方|向いている人・注意したい人
先に結論です。費用重視なら保険のCAD/CAM冠、見た目と長持ち重視なら自費セラミックと、優先順位で選ぶと迷いにくくなります。
タイプ別に向いている選択肢
- 保険のCAD/CAM冠が向く人:とにかく費用を抑えたい/虫歯の再治療で白くできる/多少の変色や耐用年数は許容できる
- 自費セラミックが向く人:前歯など目立つ部分を自然に白くしたい/変色しにくさと長持ちを重視したい
- ジルコニアが向く人:奥歯など強い力がかかる歯を白くしたい/割れにくさを優先したい
選ぶ前に注意したい人
- ホワイトニングで銀歯も白くしたい人:銀歯は薬剤で白くならない。置き換えが前提
- 費用だけで即決したい人:CAD/CAM冠は割れ・変色が起きやすい。耐用年数も含めて比較する
- 見た目だけを理由に急ぐ人:審美のみの入れ替えは原則自費。保険で対応できる範囲を先に確認
被せ物は入れて終わりではなく、割れや変色で作り替えが必要になることもあります。初期費用だけでなく、作り替えまで含めた長い目で選ぶと後悔しにくくなります。判断に迷う場合は、費用の見積もりとあわせて歯科医院で相談してください。
よくある質問(FAQ)
Q1:銀歯を白くしたい費用は保険と自費でどのくらい違いますか?
保険のCAD/CAM冠は3割負担で1本およそ6,000〜9,000円、自費のオールセラミックは1本5万〜15万円が目安です(2026年7月時点)。費用だけなら保険が大幅に安く、見た目の自然さや長持ちを重視するほど自費のセラミック・ジルコニアが候補になります。ブリッジや本数によっても総額は変わります。
Q2:銀歯はホワイトニングで白くできますか?
できません。ホワイトニングは天然の歯の色を明るくする方法で、銀歯などの人工物には作用しないためです。銀歯を白くしたい場合は、銀歯を外して白い被せ物(CAD/CAM冠やセラミックなど)に置き換える治療になります。費用はその素材を保険で作るか自費で作るかで決まります。
Q3:奥歯の銀歯も保険で白くできますか?
大臼歯(奥歯)のCAD/CAM冠は、2024年6月の改定で条件付きで保険対象になり、2026年6月の改定で咬合支持の要件が撤廃され選びやすくなりました(厚生労働省 診療報酬改定・2026年7月時点)。ただし実際に保険で使えるかは、噛み合わせや歯の状態を診た歯科医院の判断によります。金属アレルギーの診断がある場合など扱いが変わることもあります。
Q4:銀歯のブリッジを白くしたい場合の費用は?
保険のブリッジは前寄りの見える部分を白いレジンで覆え、費用は3割負担で1装置あたり数千円〜2万円台が目安です。全体を白くしたい場合は自費のセラミックブリッジになり、1歯欠損の3ユニットで約15万〜45万円が目安です(2026年7月時点)。奥歯の色までこだわるかどうかで、選ぶ方向が変わります。
Q5:セラミックで銀歯を白くすると医療費控除は使えますか?
噛む機能の回復など治療目的であれば医療費控除の対象になり得ますが、見た目を良くするためだけの治療は対象外です(国税庁 No.1128 歯の治療費・2026年7月時点)。1年間の医療費が10万円(または総所得金額等の5%)を超えた部分が対象で、通院交通費やデンタルローンの治療費部分も含められる場合があります。詳しくは歯列矯正の費用と医療費控除の記事で整理しています。
まとめ|銀歯を白くする費用は「保険で白くできるか」から考える
- 銀歯はホワイトニングで白くならず、白い被せ物への置き換えで対応する
- 保険のCAD/CAM冠は3割負担で1本およそ6,000〜9,000円、自費セラミックは1本5万〜15万円が目安
- 保険は治療上必要な場合が対象。2026年6月改定で大臼歯の対象が広がった
- ブリッジは保険=前寄りのみ白/自費=全体を白くで費用が変わる
- 治療目的のセラミックは医療費控除の対象になり得る
銀歯を白くしたい費用は、まず「保険で白くできる範囲か」を確認してから、保険のCAD/CAM冠か自費のセラミックかを決めると、無駄なく選べます。費用重視なら保険、見た目と長持ち重視なら自費、という優先順位が判断の軸です。
被せ物は作り替えが必要になることもあります。初期費用だけでなく、耐用年数や医療費控除まで含めて考えると、後悔しにくい選び方につながります。自分の歯の状態に合った方法は、歯科医院で費用の見積もりとあわせて相談してください。
免責事項
※本記事は一般的な情報を整理した参考情報であり、治療方針や保険適用の可否は歯や口の状態を診た歯科医師の判断によります。銀歯の白い被せ物への置き換えや保険適用については、必ず歯科医院にご相談ください。記載の費用・保険適用条件・医療費控除の扱いは2026年7月時点の各歯科医院の公表・公的機関の公開情報を参考にしており、地域・症例・制度改定により変わることがあります。

